久しぶりに家族の寝室に戻った。
それだけで、なんだか落ち着かない夜だった。
肺炎をうつさないように、独りで寝るようになったから、実に4月からということになる。
肺炎→黒猫のケンカ仲裁→インフル。
気づけば7ヶ月、独りで寝ていた。
2階にある家族の寝室は、二段ベッドと敷き布団2セットの計4人が眠れる部屋となっている。
娘、息子がベッドで寝て、私とカミさんが布団で寝るという感じだ。
1階の和室に私が独りで寝るようになると、なぜか娘が私の敷き布団を占拠した。
「寝る前にお母さんと話したくって」
なんて、かわいいことを言われると仕方がない。
もっとも、1階で寝ていたのだから、どうでもいいのだが。
この1週間、インフル隔離生活もいけなかった。
色々たまっていたこともあったのか、和室のオーラがヌメッとしている。
独り暮らしの男部屋感が漂い、香りは芳醇としたものになった。
だからだと思う。
「そろそろ寝室に帰ってきたら?」
と、カミさんが声をかけてくれた。
決して、一緒に寝たいからではないと思う。
でも、まぁ、そう声をかけられるとまんざらでもない。
中二の娘ちゃんが、
「えぇ~、お母さんとの夜の会話楽しかったんだけど」
「まだ、二段ベッドの私の場所、シーツひけてない」
多少ごねていたが、戻れることとあいなった。
不思議な事が起こる。
「え…っと…眠れない」
ブログの調整などをし、少し寝るのが遅くなった。
家族が寝静まったところに忍び込んだ?のだが、眠れない。
スー…スー…スー…
隣りでカミさんの寝息が聞こえる。
こちらを向いている。しかも、近い。
寝ているところを、自分が寝室に入っていったのだ。
こっちを向いている確率なんて二分の一か三分の一なのだ。
だが…だが、ドキドキする。
中学生か!俺は!
ギラギラしてくる。別に意識なんてしてない。
平日にそんなこと、そんな夜なんて訪れるわけない。
近くに娘も息子も寝ている、あるわけない。
あるわけないのに、想像しちゃう。意識、しまくりやん。
マズい。マズい。
叶うはずのない何かが妄想として頭脳をヘビーにローテーションしていく。
なんなんだ。なんなのだ。
そうは言っても激務を終えた夜、いつのまにか寝てしまえるのではないか。
スー…スー…スー…
マズい。マズい。マズい。カミさんの寝息しかきこえなくなってきた。
しかも俺のせいで、俺のせいでしかないけど、なんか艶めかしい。ナマメカシイ。
ふと、驚くことが起こる。
「んん・・・」
吐息とともに、隣りで寝ているカミさんが少し自分に手を伸ばしてくる。
顔に触れる手が、私の頬を撫でる。
あ、、、
――と、思ったら目覚めた。
睡眠管理につけているApple Watchを見ると、23:25。
寝室に入ってから25分しか経ってない。
平日の激務。眠りには入れるが浅い。浅すぎる。
それからしばらく、夢と現実を繰り返し、朝を迎えるのであった。
まぁいい、久しぶりに家族と寝れただけで十分や。
寝た気せんけど。知らんけど。