週末の夜は、亜弥(仮名:カミさん)との時間を過ごす。
映画を観て、その後一緒にお風呂にはいったり、布団にいったり。
「今日は寝よっか。」
おあずけになる日もある。
昨日がそうだった。
でも、そんな日は、布団で寝ていて手を伸ばすと、つないでくれることが多くなった。
手をつないでいると、眠りが浅くなるのだが、そのまどろんだ感じが好きだったりする。
うとうとしながら、手のあたたかさや、甲に当たる亜弥の息を感じると、癒やされていく。
「にゃ~~~」
寝室の外側から、ライが起こしに来た。
週末だから寝かしてほしいと思う気持ちと、せっかく奇跡的に手を繋いでくれているのに、それを離したく気持ちがあって、ライへの対応が遅れる。
「にゃにゃ~~~」
「はいはいはい」
このままでは、娘も息子も、亜弥も起きてしまう。
亜弥が起きれば、どちらにしろこの幸せは終わりを告げる。
そういえば、娘や息子の夜泣きで、起きてくれていたのはいつも亜弥だったな。
まどろみながらも、極上の幸せをふりきって扉へ向かう。
「はいはい、一緒に下にいこうね」
2階の寝室から1階のリビングへ向かう。
長座布団をしき、息子の運動着袋を枕に、持ってきた毛布をかぶる。
一緒に寝ていたら、うちの猫たちは大人しくなってくる。
少しして、遠くからきこえてきた。
「にゃ~~~」
私が寝てしまったその隙に、また2階に上がり、寝室の扉をかきまくるライ。
「お~~い、ライぃ~。ここにいるよぉ~。こっちおいでぇ。」
呼ぶと少しやむが、
「にゃ~~~」
また始まる。
しょうがない連行するか。と思ったとき、2階寝室の扉が開いた。
「今日はまた、一段と激しいわね」
亜弥がそのまま2階から降りてくる。
「起こしてしまったね」
と、私は起きて、トイレに向かった。
用を足して戻ってくると、
スー…スー…スー…
私が作った、簡易仮眠スペースが、亜弥に占領されていた。
――えっと――寝られんのだが。
しばらく立ちすくんだが、あきらめ、パジャマを着替えることにした。
自分の入っていた寝床に、抵抗なくカミさんが入ってくれるというのは、当たり前のようで当たり前ではない、幸せなことなのかもしれないね。
知らんけど。