クリスマス。
イエス・キリストの誕生日だ。
そしてご存じ、我の製造元、母の誕生日でもある。(?!)
「お母さんの誕生日どうする?」
妹からのLINE。
いつも通り簡単な、と言おうとしたとき、
「古希。70歳かぁ」
人生七十古来稀なり。
70歳まで長生きできてありがとう。
長生きしてくれてありがとう、だ。
「どうする?」
と、疑問を疑問で返すという愚行を、恥ずかしげもなくする。
だが、ひらめいた。
「あ、いっちゃん・ゆうちゃん(仮名:姪・甥)の絵を送ってよ」
「どうするん?」
「それで、バッグをつくってもらう」
なんだかパーって華やかに喜んでいる猫のスタンプが送られてきた。
OKらしい。
かなり前、亜弥(仮名:カミさん)の誕生日に、子どもたちと結託して贈ったことがある。
リトルピカソさん。
世界で一品しかないということで、本当に喜んでくれた。
母の孫は4人いる。
妹のとこに2人、うちに2人だ。
その4人の作品がちりばめられたバッグ。
素敵じゃないか。
「じゃぁ私の方は、みんなで食べるディナーの予約しとく」
分担は決まる。
さて、こちらもっと。
希一(仮名:小6息子)、あおば(仮名:中2娘)を呼ぶ。
企画説明をすると、作品作成を快諾してくれた。
何週間かのち、LINEに2つの作品が届き、こちらの作品も完成。
4つの作品が集まったのである。
その作品を眺めながら、リトルピカソさんに母へのプレゼントを発注する。
かわいい。
できあがりが楽しみすぎる。
そんなとき、また、ひらめきが訪れた。
それぞれのお母さんたちにも、クリスマスプレゼント、あってもいいよね。
つまり、こんな感じ。
- 亜弥に、あおば・希一の作品が入ったポーチ。

- 妹に、いっちゃん・ゆうちゃんの作品の入ったポーチ。

- そして母には、4人全員の作品が入ったバッグを。

いいじゃないか。
3つの注文をすると、クリスマスに間に合うよう必ず仕上げてくれるという。
ありがとう、リトルピカソさん。
そんなこんなで、全てのプレゼントがうちに届いた。
「何よ、この大きい箱。また何か買ったの?」
と亜弥。
あおばと希一と目を合わせる。
「ちょっと早いけど、メリークリスマス!」
バレたらしかたがない。
というか、はじめからその気だった。
プレゼントは、早くわたしたくてしょうがないタチなのだ。
「え?え??あ、これお義母さんに用意していたやつ?私にもあるの?」
発狂と言っても過言ではないくらい喜んでいる亜弥。
さて、母のものは、帰郷したディナーのとき、みんなで直接わたすとして、問題は妹のだ。
「送ろうか?」
まぁ、その一択かな。
母にわたすときに妹にもあると、古希祝い特別感がうすれる。
あらかじめわたしておきたい。
「頼みます」
そしてクリスマス当日。
そろそろ妹には届いたはず。
日本の宅配業者は優秀なのだ。
ただ、何もメッセージを書いていないので、妹は母へのプレゼントと勘違いしかねない。
届く頃にLINEした。
「メリークリスマス!プレゼント届いた?」
「メリークリスマス!プレゼント?届いてないよ??」
ん?雲行きが怪しい。
日本の宅配業者は優秀なのだ。
亜弥にきく。
「え?うそ?もう届いているはず。送り状は」
カバンには無い。
処理済み箱にも無い。
あっちにも、こっちにも無い。
「ど、どこの業者さん?」
「コンビニだから、わっかんない!」
あわてる夫婦。
そして、
「ゴミ箱にあった!」

送った住所は、
「あ、それ、前の前の家の住所だわ」
笑う妹。
結局、送り状から調べると、集荷場に戻っているとのこと。
――戻してくれたんだ。
ありがとう、前の前の住所に住んでいる誰か。
転送手続きをし、妹には着払いさせてもらうことに。
日本の宅配業者は、やっぱり優秀なのだ。
今度は無事届きますように。
今、願っている。
知らんけど。