「日記で書くことがないときはどうしたらいいんですか」
とクラスの子どもたちに聞かれた。
せっかくなのでやってみた。
ーー日記に書くことがない。ーー
そう板書する。
「何それ先生〜」
「そんなこと書いていいの〜」
そのまま続ける。
「で、そのとき何て思った?」
「何で書かないといけないかなって」
付け足す。
日記に書くことがない。
何で書かないといけないのかな。
また、みんな笑う。
「で?」
「えっと、他の宿題だったらできるのにって」
「ほうほう。たとえば」
と、板書しながら訊いていく。
日記に書くことがない。
何で書かないといけないのかな。
他の宿題だったらできるのに。計算問題、漢字を覚える。
何でこの宿題だったらできるんだろう。
ああそうか、答えが決まっているからだ。やることが単純だからだ。
日記は違う。
「何書いてもいい」
何でも良すぎてわからない。
先生、日記に書くことがありません。
「書けたね、日記」
「これでいいの?」
「いいのいいの。日記って本来自分しか読まないものだから。」
「でも、先生読むじゃん」
「それはごめん。でも、読んでも怒ったりしない(と思う)」
「「「ほんとに〜〜??」」」
「本当(と思う)」
知らんけど。