長野の灯明祭りに行く道すがら。
「うわ、お父さん、トラックが家に刺さってる」
「おお、事故かな。大変なことがあったんだね」
みたいな話をしていた。
「あれ?あのお店もブルーシートが被さってる。車が追突したのかしら」
「あぁ。俺も気をつけないとねぇ。」
長野市、大変。
なんて思いながら、よそ見せず正面を向いてハンドルを握り直す。
少し、車内の雰囲気が沈む。
明るい話題にかえようとしたのか、亜弥(仮名:カミさん)が窓の外を指さす。
「あ、あそこ。ブライダル相談所だ。私も結婚するとき相談してたっけ」
あおばや希一は目を向けているようだが、チラと見ただけで前を向く。
そういえば、そうだったなぁ、とか懐かしく思いながら。
すると希一。
「あぁ、お母さん。
結婚してやっていけるか、不安だったの?」
暗い暗い暗い。
相談って、そういうのじゃないから。
相談って、前向きな明るい相談だから。
「あぁ、うん」
亜弥?違うの??
知らんけど。
