「なんだったら、私、先生の机さわっちゃっていいですか?」
いつの話だったか、国語の係をおおせつかったとき。
夏休み前の職員会、作品募集の一覧を作って紹介しなければいけない。
幸せなことに、児童を育てようとしてくれようとする団体が多い。
だから、送られてくる募集要項も膨大。
膨大なのだ。
そこにちょうど、私の整理整頓悪周期が重なった日には、
「絶望」
しかない。
どんどん届く要項。
片づけない机上。
加速度的に、机上に物がたまっていく。
また届くのは国語の資料だけではないのだ。
「先生、組合の資料、机の上おいときますね~」
「体育の提出書類きてましたよ~」
「業者からの請求書、貼っときます」
書類の山を通り越して、書類山脈ができ上がる。
山脈なんて、神の手にかかっても大分長い年月がかかるのだと思う。
紙の手にかかれば、さらに私が手助けならぬ、手出しせねば、アッという間なのだ。
作る紙あれば、拾う神ありか。
冒頭の神が、それである。
「これはもういりませんね~。期限過ぎてますから。」
「こっちは先生、頭入っちゃってますよね、捨て。」
拾ってくれた女神は、どんどん紙を捨てていく。
拾う神なのか、捨てる紙なのか、ややこしい。
ただ、私の目には、
「羨望」
しかない。
いつだったか、全然、朝の準備ができない子がいた。
その子が、
「Rちゃんが手伝ってくれて、朝から机きれいになったぁ!」
と喜んでいた。
口では、
「よかったねぇぇ!Rさん、ありがとう!!」
なんて言ってたけど、そのぐらい自分でできるようになれよ、なんて思っていた。
ごめんなさい。
全力で言いたい。
できないことは、手伝ってあげればいいよね。
その子は、片づけができない分、思い立ったことを即行動にうつせる凄まじい能力の持ち主だった。
起業家タイプ。
神のような先生みたいに、片づけられる人にはなれないかもしれないけど、
神のような先生みたいに、すっと手を差し伸べられるような人間にはなれるかもしれない。
あの子は、いつか企業するかなぁ。
あの先生は、今頃なにしてるだろう。
どうか、お幸せに♪
知らんけど。